2016/05/05 19:28

三崎稲荷神社-お祭り

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三崎稲荷神社の2年に1度のお祭りが、5月3日・4日に行われました。神田神保町は、1部の地域は神田明神を氏神としていますが、三崎稲荷神社の氏神としている地域が大部分であるので、行って来ました。

三崎稲荷神社は、創建は古く太田道灌が江戸城を築城した時には既に建てられていました。江戸時代徳川家光が崇拝し、参勤交代をする大名に参拝を促したとされています。そのため参勤交代で国元に帰る大名が必ずこの神社に参拝したとされていました。

三崎稲荷神社の神田神保町の氏子は、神一北町会、一神町会、北神町会、神三町会です。
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氏神と氏子の関係は、居住地によって決まりますが、どの居住地の住民が氏子かは、昔からの慣習によって決まり、必ずしも行政区画とは一致するものではありません。
神三町会は神保町3丁目ですが、神一北町会は、神保町1丁目の偶数番地の町会、北神町会は神保町2丁目の偶数番地の町会、一神町会は神保町2丁目の奇数番地の他一橋も含まれます。
神保町は1丁目~3丁目が、靖国通り(大通り)でそれぞれ南北に分断されていて、南側が奇数番地、北側が偶数番地と別れ、神三町会を除いては、北と南が別の町会になっているのです。

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今回のお祭りは、一神町会におじゃましました。

三崎稲荷祭りの5月3日は、町会御神輿宮入です。神保町の各町会の御神輿が三崎稲荷神社の鳥居をくぐりお宮に入るのです。

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一神町会の御神輿は、さくら通りの住友商事神保町ビルから出発して、専大通りを超え神保町3丁目町会の御神輿と合流して、専大通りに戻り、専大通り交差点から西神田五差路に向かい日大法学部から三崎町稲荷神社に宮入りしました。


5月4日は、宮入した町会の御神輿が、それぞれの町会に戻って町会を廻って厄払いをします。さくら通りの住友商事神保町ビルから、出発して専大通りに出て、白山通りを廻ってさくら通りに戻ってきました。
この日は、一神町会の御神輿が白山通りの三幸園の前を通り過ぎる所から、見学させて頂きました。

御神輿が白山通りからさくら通りを曲がり住友商事神保町ビルの事務所につくと休憩です。休憩の事務所に行くとおさんぽ神保町21号の夏目漱石没後100年の特集でお世話になった高山さん、花田さんがいてビールをごちそうしてくれました。

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高山さんに「町会神輿が終わり、宮神輿がきてそれを担ぐところがお祭りのクライマックスだ。」と言われたので、最後まで見ていくことにしました。

休憩して、15時になると、北神町会の人が水道橋の方から専大通りを専大前交差点の所まで宮神輿を担いできました。

宮神輿は町会神輿より一回り大きな御神輿です。

宮神輿は、三崎稲荷神社から、各町会がリレーのバトンのように引き継いでいくのです。H280504miyamikosisakurashimada.jpg

専大前交差点で、宮神輿は、北神町会から一神町会へと入れ変わって担ぎました。
一神町会が引き継いだ宮神輿は専大前交差点から、靖国通りを神保町交差点に向かって進みます。神保町交差点を白山通りに曲り、さくら通りに入り、さくら通りを通り抜け、専大通りを渡り、うなぎの今荘と集英社の間の道路で、神三町会に引き継ぎました。

神三町会に引き継いだ後、神三町会の知り合いの人に挨拶をして帰りました。

島田 敏樹

2016/05/03 19:31

重版出来!

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月刊!スピリッツに連載され、単行本にもなった松田奈緒子さんの漫画「重版出来!」がドラマ化され、黒木華さん主演で4月12日(火)からTBSテレビで始まりました。 重版出来とは、「じゅうはんしゅったい」と読み、重版(一度出版した書籍を再び、または何度も印刷すること)が出来上がり、書籍として販売することをいい、この言葉が出版業界全員を幸せにするそうです。 物語は、柔道でオリンピックを目指していた黒木華さん扮する黒沢心が、怪我のため柔道を諦め、出版社に入社して、持ち前の実直で前向きな性格で編集者の道を歩き出すというお話しでした。 面白いドラマなので、初回から見ています。

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出版社が舞台のドラマなので、漫画の連載されている月刊!スピリットを出版した小学館の移転前の神保町がロケ地とされ出てきました。 ロケ地は、まず主人公が勤める出版社興都館は小学館ではなく、白山通りの日本大学経済学部7号館です。 また第1回で黒木心の担当する漫画雑誌「週刊バイブス」が並んでいた書店のロケ地は、神保町交差点の廣文館書店でした。 ドラマの第2話は、黒沢心が営業部に勉強に行き、営業の坂口健太郎扮する小泉純と書店に営業に行くお話しです。

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小泉純は、入社時からの希望が情報誌の編集で、漫画の営業などやりたくありませんでした。営業も書店任せで、書店員から「ユウレイみたい」と言われていました。 ある日、タンポポ鉄道という心温まる漫画の販売数が伸びていることを生瀬勝久さん扮する営業部長の岡英二は気づき、営業を仕掛けます。 小泉にやる気を起こさせたい岡は、黒沢心と組ませてタンポポ鉄道の営業に行かせました。そして呟きます。 「小泉、甘い自尊心の殻から出てこい。 全力で仕事をしたらお前のまわりの景色が変わるぞ。お前はまだあの快感を知らない。」と。 小泉は、「頑張れ」という言葉をそのまま受け止めて頑張れる黒沢心に触発されて、本気で仕事をやる気になり、書店に400通手書きで手紙を書き、靴底が磨り減るまで営業します。

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ドラマのロケ地は、小泉純と黒沢心が最初に営業に行く書店が、三省堂神保町本店で、小泉純が手紙を出した書店の1つに鉄道専門コーナーのある書店書泉グランデ、タンポポ鉄道入荷の張り紙の貼ってあった書店が靖国通り沿いの小川町にある神谷書店です。 三省堂神保町本店に行くと、6階のコミックコーナーで「重版出来!」をメディア化企画の棚を1棚とって、面陳列していました。 棚にはポスターが貼ってあります。ポスターには黒木華さんと坂口健太郎さんのサインがありました。

「重版出来!」1巻~7巻 松田奈緒子著 小学館

神保町書店にて販売しています。

島田 敏樹

2016/04/28 19:38

神保町チャボー「大改訂版!!そして龍馬は殺された」

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おさんぽ神保町の20号の、うまうま日誌の神保町チャボのホワイトカレーが美味しそうでした。昼は神保町チャボでホワイトカレーを食べることにしました。

神保町A7の出口を出て、すずらん通りの裏通りを進むと、山小屋風の喫茶店さぼうるがあります。
さぼうるを通過しギャラリー珈琲店古瀬戸の前の通りを超えて、(元)鶴谷洋服店の横道に入ると、煉瓦の壁の喫茶店ラドリオやタンゴの音楽が聞こえてくるミロンガ・ヌオーバがありました。まるで大正昭和初期に紛れ込んだようです。

ミロンガ・ヌオーバの隣の趣のある白い壁に木の扉、藍染めの大きな暖簾が掛かっている建物が神保町チャボです。

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神保町チャボに着くと、扉の前に神保町の劇団「神田時来組」の公演「大改訂版!!そして龍馬は殺された」のポスターが置いてありました。
神保町チャボの店長の根岸さんは神田時来組の劇団員で「大改訂版!!そして龍馬は殺された」の公演に中岡慎太郎役で出演しています。

お店に入り、扉の近くに座り、
メニューを見ると、豚煮、海老、彩り野菜のホワイトカレー、キーマカレー、麻婆カレー、飲み物はホットコーヒー、ジンジャエール、ウーロン茶、北海道ガラナなどがありました。
ホワイトカレーには飲み物とサラダがついています。

ウエイトレスさんに豚煮のホワイトカレーとホットコーヒーを注文しました。

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実は、昨日神保町チャボの店長の根岸さんが出演している「大改訂版!!そして龍馬は殺された」の公演を観に行きました。
公演は坂本龍馬役の神田時来組組長の泉さんと、中岡慎太郎役の根岸さんのボケとツッコミを中心に龍馬の千葉道場時代、黒船の目撃、薩長同盟、寺田屋事件、大政奉還と進んで行きます。
そんな中、坂本龍馬は、いろんな人から命を狙われるようになりました。新藤栄作さん扮する見廻組佐々木只三郎も龍馬暗殺に執念を燃やします。龍馬は最後近江屋で暗殺されることになるのですが、果たして誰が龍馬を暗殺したのでしょうか。
昨日は、休憩をはさんで180分の公演でした。

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しばらくしてウエイトレスさんが、サラダと豚煮のホワイトカレーを持てきてくれました。
サラダはマカロニとレタスのサラダです。ホワイトカレーはサフランライスにクリームシチューのような白いカレーがかかっていました。
食べてみるとまろやかなカレーです。豚煮は一晩寝かせた自家製肉だそうです。肉厚で柔らかい肉でした。

公演には、坂本龍馬役に神田時来組組長の泉さん、中岡慎太郎役に根岸さんの他、お竜に熊切あさ美さん、お登勢に元宝塚のえまおうさん、西郷吉之助に元ロッテの愛甲さん、佐々木只三郎に新藤栄作さんが出演していました。

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坂本龍馬もののコメディで大変面白く、平日の真ん中の水曜日の公演だったのにほぼ満席でした。

サラダとカレーを食べ終わった後、ウエイトレスさんがホットコーヒー持ってきてくれます。コーヒーを飲むとホワイトカレーに会う苦みのある味でした。

コーヒーを飲み終わり、会計を済ませてお店を出ました。

神田時来組「大改訂版!!そして龍馬は殺された」の公演の場所は俳優座劇場(東京港区六本木4-9-2) 公演日程は 2016年4月27日(水)~5月1日(日)です。
詳細はこちらで http://tokigumi.co.jp/daikaitei/をご覧ください。

島田 敏樹

2016/04/24 19:38

CHEKCCORI-岩波ブックセンター代表柴田さんの神保町案内

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岩波ブックセンターの代表の柴田さんのトークイベントがCHEKCCORI~韓国の本とちょっとしたカフェで、4月22日(金曜日)行われました。

柴田さんは、神保町交差点の近くの岩波ブックセンターの代表として、40年間神保町の街を見守り続けていきました。また、1991年から始まった神保町ブックフェスティバルの実行委員の中心メンバーとして、神保町を元気にする会の事務局長として、神保町に深く関わってきました。

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そんな柴田さんが、その自伝「口笛を吹きながら本を売る」の著者の石橋毅史さんとトークイベントを行います。
「口笛を吹きながら本を売る」は、石橋さんが柴田さんにティシャーニや吉野鮨、ひげ勘、洋食のランチョンなどの神保町のお馴染みのお店でインタビューする形式で書かれていました。読むと、柴田さんの味わいのあるお話が伝わってきます。
そこで、柴田さんは、「本は多様性のあるものだから、いろいろなタイプの書店がそれぞれの方法で本を売るのが理想です。」と言っていられます。

イベントを行ったCHEKCOORIさんは韓国の本に特化したブックカフェです。
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神保町には、中国の本に特化した書店は内山書店さんや東方書店さんが、有りますが、韓国の本に特化した書店はありませんでした。そんな神保町に韓国の本に出会える書店が誕生したのです。
靖国通り沿いの一誠堂さんの隣りの蕎麦屋さんの3階にCHEKCOORIさんはありました。
お店に入ってみると、韓国の絵本、未生等の韓国漫画、村上春樹や東野圭吾の韓国語の翻訳本もあります。

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CHEKCCORIさんはブックカフェなので本を読みながら飲み物や食べ物も注文できます。そのメニューにはホットコーヒー、韓国茶、韓国餅の他、ウーロン茶、七星サイダー、梨ジュースの他、ビール、マッコリなどのお酒もありました。

19時になり、イベントが開始します。イベントは、柴田さんの味わいのあるお話しで進みました。

「サブカルの街秋葉原、スポーツの街小川町、楽器店の街駿河台がありますが、私の立ち位置は神保町交差点から1000メートル以内の本の街なのですよ。本の街として中高年にサービスを提供する。そうすれば若い人もついてきますし、そうした方が広がりもでてくるものなのです。」
「神保町は40年変わらないなぁ。」「古書店の店主は派手な生活をするわけでもなく、毎日普通に本を並べ、本を売っているよ。」
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「新刊本の書店員は目立ってはいけないんだよ。本屋の主役は本だからね。書店員は、黒子に徹する。書店員は生き方をかけて棚に本を設置するんだ。棚の設置は書店員の人生の表現そのものなんだからね。そのために本を読んで勉強するんだよ。」

お話しの終わりに一緒に来ていたおさんぼ神保町のメンバーと柴田さん、石橋さんと写真を撮りました。

CHEKCCORIさんは、神保町を知るためのトークイベントの他、韓国文化や本にまつわるイベントを開催しています。また6月26日(日)には、韓国を代表する絵本作家クォン・ユングさんのトークイベント&原画展を東京堂ホールで開催されるそうです。
詳しくは、チェッコリホームページまで。http://www.chekccori.tokyo/news/160626

島田 敏樹

2016/04/16 19:41

茶房きゃんどる

神保町に現存する最古の喫茶店「茶房きゃんどる」に行ってみることにしました。
神保町駅のA9の出口から出て、東京パークタワーを左手に進み、東京パークタワー1階の阿波屋酒店の隣の隣が「茶房きゃんどる」です。

「茶房きゃんどる」は、戦前の昭和8年(1933年)にすずらん通り近くで創業しました。
大正13年(1924年)に発表された江戸川乱歩の「D坂の殺人事件」で、明智小五郎が、喫茶店で冷やしコーヒーを啜っていたように、大正昭和初期の1920年代は、喫茶店のブームでした。その少し後の1930年代に創業したのです。

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行ってみると、外側は、白い壁にビルの柱の奥に木の扉、扉の右側に木のブックスタンドがありメニューが載っていました。扉の横の白い壁に木の窓枠の窓があり、窓の前にある木製のプランターにアイビーが植えてあります。窓の下は煉瓦でした。窓枠の上にある木の看板には白い文字で「茶房きゃんどる」と書かれています。木の扉と窓の間に柱があり、柱には木製の吊り看板がかかっていました。

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「茶房きゃんどる」は戦争で灰に帰しましたが、昭和22年(1947年)創業時の姿で、再建されます。
再建されたころに、すずらん通りの裏通りに喫茶店が次々創業しました。現在の「ミロンガヌオーバ」の前身の「ランボオ」が昭和22年(1947年)に創業され、「ラドリオ」が昭和24年(1949年)ごろ創業され、「さぼうる」が昭和30年(1955年)に創業されます。
その後、神保町に、ルノアール、マクドナルド、ロッテリア、ドトール、スターバック等フランチャイズのお店などが開店しました。

そんな中「茶房きゃんどる」は平成12年の神保町再開発で、取り壊されます。3年間休業し、平成15年東京パークタワー1階に移転し、再建されました。

扉を開けて中に入ると、店内は創業時に近く再現してあり当時の応接間の様です。H270421candlewindoushimada1.jpg

白い壁の下に木の床、木の椅子と机、椅子には製作年が掘られていました。窓側の近くの真ん中の席の後ろに暖炉があります。木のカウンターは、客席と別れていて、カウンターの奥に、厨房がありました。

窓際の席に座りメニューを見ると、ハウスブレンド、クラシックブレンド等の珈琲、ダージリン、アッサム等の紅茶、ココア、日本茶、ホームメイドケーキ、トーストがあります。
クラッシクブレンドを注文しました。

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平成12年の再開発は神保町の風景は一変させます。
巨大なビルの建つ前の飲食店は別の場所で、営業したり、移動してビルの中に入ったり、無くなってしまったお店もありました。

暫くして、ウエーターの人が、クラッシブレンドを持ってきてくれました。創業時のままの香りのある優しい酸味のある味です。

「茶房きゃんどる」は、東京パークタワーに移転しても、昔の面影を残しています。

本稿は、平成27年4月に配信したものを再配信しました。

島田 敏樹