2016/03/16 08:56

東京堂書店―素敵な鎌倉本

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神保町すずらん通りの東京堂書店さんに行って見ると、「素敵な鎌倉本のススメ」のフェアをやっていました。

鎌倉は神社仏閣等歴史的な遺産が随所に点在し、また海や山に囲まれた自然に恵まれた素敵な街です。

そのため鎌倉は、川端康成、中原中也、小林秀雄などの作家が暮らし、また多くの文学や映画の舞台となりました。そんな素敵な鎌倉に関連する本のフェアを東京堂さんがフェアをしています。
フェアは2月中旬から3月中旬の間まで、やっています。

「素敵な鎌倉本のススメ」のコーナーの鎌倉本には、夏目漱石「門」、「こころ」、井上ひさし「東慶寺はなだより」三上延さん「ビブリア古書堂事件手帖」、などの小説がありました。
西岸良平さんの「かまくら物語」、吉田秋生さんの「海街diary」などの漫画の本もあります。

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鎌倉本のフェアに夏目漱石の「門」と「こころ」があるのは、「門」では、親友の妻を奪った宗助が、罪の意識から救いを求め、山門をくぐったのは北鎌倉の円覚寺だからです。
「こころ」では、私が、友人から恋人を奪った罪悪感に苦しむ先生と出会ったのは鎌倉でした。

井上ひさしの「東慶寺はなだより」は「駆け込み女と駆け出し男」というタイトルで、大泉洋さん主演で映画化されました。
東慶寺は女性から、離婚が認められなかった時代に、東慶寺に駆け込んで3年間奉公すれば、離婚できるという縁切り寺です。
そんな駆け込み寺に駆け込んでくる女性の人生の再出発を劇作家志望の医師見習いの信次郎(大泉洋)がを後押しします。

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「ビブリア古書堂事件手帖」は、北鎌倉を舞台にした古書店ミステリー。
主人公五浦大輔が、祖母の形見の「それから」の漱石サイン本を本物か調べてもらうため、ビブリア古書堂を訪ねるところからお話しが始まります。そのことをきっかけに大輔はビブリア古書堂にアルバイトを始めることになりました。古書堂には古書にまつわる謎を持ち込まれることもあり、店主の篠川栞子さんはその謎を解いていきます。

「海街diary」は、綾瀬はるかさん、長澤まさみさん、夏帆さん、広瀬すずさんが4姉妹の役で共演して映画化されました。

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鎌倉で暮らす3姉妹香田幸(綾瀬はるか)、佳乃(長澤まさみ)、千佳(夏帆)のもとに、15年前、母と離婚して出って行ってしまった父が死亡したという知らせがきました、3姉妹は山形へ行き、葬儀に出席します。
姉幸は父を許せず、佳乃と千佳は父のことはほとんど覚えていませんでした。葬儀が終わり、父と再婚相手の娘で異母姉妹すず(広瀬すず)が父が大事にもっていた写真を見せます。父と家族で江の島に行ったときの写真でした。3姉妹は写真を見て、父のことを思い出します。

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お父さんは「ダメだったかもしれないけど、やさしかったんだよ」と

すずが、3姉妹を見送りに駅に来たとき、幸は言います。「あたしたちと一緒にくらさない」

鎌倉で一緒に暮らすことになり、4姉妹の共同生活をはじまります。やがて姉妹は本当の家族になっていきました。美しい鎌倉を舞台にした物語です。

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その他、鎌倉の街歩きやお店を紹介した「すずちゃんの鎌倉さんぽ」「かまくらパンの本」「建長寺精進料理」等や、鎌倉時代や南北朝時代の鎌倉の歴史の本の「平家物語」、「太平記」などもありました。

鎌倉の魅力が、満載の本を集めたフェアです。3月になり、暖かくなってきました。旅に出るのに、気持ちがよい季節です。
東京堂さんのフェアの鎌倉本を読んで、春の鎌倉の歴史のある古い寺、食べ歩き、文学の舞台、映画のロケ地を歩かれては、いかがでしょうか、

島田 敏樹

2016/03/13 08:52

レオマカラズヤ―鞄屋

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カバンが擦り切れてきたので、新しい鞄を買いにレオマカラズヤさんに行くことにしました。

レオマカラズヤさんは、明治39年創業の鞄屋さんです。レオは百獣の王ライオンのことで、「マカラズヤ」とは既にまけてあるので、これ以上まけられませんというのが、店名の由来だそうです。明治後年になっても、まだ物を買うのに値切ることができたようです。
髭がトレードマークのレオマスカラヤさんの店主さんには一度、フリーペーパー版のおさんぽ神保町の「神保人に会いたい」に出てもらったことがありました。
店主さんは、神保町の古い写真を撮り続けているそうです。2015年の古本まつりで店主さんの撮った神保町の昔の写真が古本会館で展示されました。

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レオマカラズヤさんは駿河台下を、神保町交差点に向かって歩いて行くと、古書店が並ぶ靖国通り沿いにありました。
3月になっても、まだコートが必要な日が続きますが、すずらん通り入口の大島書店さんの前の寒桜が咲いています。

神保町には、鞄屋さんは靖国通り沿いにレオマスカラズヤさんの他に、すずらん通りに大野カバン店さんと2軒あります。

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愛書家は、本にお金を使うが、服装や持ち物には、気を配らないと言われますが、鞄については、古本屋で見付けた掘り出し物の全集を持ち帰るために入れる。仕事に関連した本を職場に持っていくために入れる。出張や旅行に入れて持ち歩く。よく使われすぐ痛み、新しい鞄を買うことになります。そのため本の街神保町に鞄屋さんが必要だったからではないでしょうか。

レオマカラズヤさんに着くと、お店の中には、カジュアルバックから高級革鞄まで幅広い種類の鞄が並んでいますが、店頭には、ナップザックやショルダーバックなどが並んでいました。ナップザックやショルダーバックは、両手が空くので、本の街神保町の書店で本を探すため、立ち読みするのに便利なので、助かります。私はビジネスバック兼用で、職場に行くにも書店めぐりも同じバックなので、ビジネスバックに肩掛けのひもがついているバックを買いました。
バックにはポケットがいっぱいあるので、携帯や手帳がすぐ取り出せるようになって、よかったです。

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3月になり、来月から新しい年度が始まります。レオマカラズヤさんで買った新しい鞄を持って、新しい気持ちで新年度をお迎えになられてはいかがでしょうか。

島田 敏樹

2016/02/26 08:59

シャーロックホームズの回想

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シャーロックホームズは、イギリスの作家のアーサーコナンドイルのミステリ小説に登場する探偵。
小説では、シャーロックホームズの回想の「最後の事件」で、犯罪界のナポレオンのモリアーティ教授とスイスのライベンバッハの滝に落ちて死んだものとされていました。
その3年後「シャーロックホームズの復活」の「空き家の冒険」で、古本屋の老人に化けて復活します。

そんな、シャーロックホームズの回想のパブが、前回のシャーロックホームズパブ・シャーロックホームズ帰還パブが大好評だったので、
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千代田区神田多町2-2第3ハヤカワビル1階に
2016年2月26日から5月31日までの期間限定で、
平日は昼の部14時から17時 夜の部17時から22時まで、
土曜日は11時から16時まで
の営業時間でオープンしています。

パブシャーロックホームズの回想に行ってみました。神田駅西口に出て、靖国通りに向かって真っすぐ歩いて行くと神田多町のパブシャーロックホームズの回想が見えます。

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店内に入ると、ヴィクトリア朝時代のロンドンの写真や、2016年2月16日公開された映画SHELOK/シャーロック忌まわしき花嫁、2016年3月18日公開されるMr.ホームズ最後の事件のポスターが貼ってありました。

席に案内され、座っていると、シャーロックホームズの時代のヴィクトリア朝のロンドンとシャーロックホームズのクイズが渡されましたが、難しすぎて半分しかきません。

メニューは、飲み物は前回飲んだノンアルコールのピンク色の研究やホームズとモリアーティが転落したラインバッハの滝をイメージした水色のカクテルラインバッハの滝、海軍条約文書にでてきたブランデー、大きなメスシリンダーに入ったメスシリンダービール などがあります。
お食事は「金縁の鼻眼鏡」事件解決の大きな鍵となった豚肉のイギリスカツレツ、「シルヴァー・ブレイズ号事件」で厩舎係のネッド・ハンターが食べて意識を失った仔羊のカレー煮、「海軍条約事件」で、ハドソン夫人が朝食で、カレー味のチキンと一緒に出したベーカー街のハムエッグ等がありました。

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メスシリンダービールとベイカー街のハムエッグを注文しました。

壁のポスターの映画SHELOK/シャーロック忌まわしき花嫁は、シャーロックホームズを現代に置き換えて英BBC製作したテレビドラマのホームズ役のベネディクト・カンバーバッチとワトソン役のマーティン・フリーマンが、ヴィクトリア朝時代のホームズとワトソンに扮装して演じる映画です。
Mr.ホームズ最後の事件は、引退して、養蜂生活をしている93歳のホームズが、引退に追い込まれた事件を解決するため復帰する映画です。日本人から真田広之さんも出演します。

暫くして、メスシリンダービールとベイカー街のハムエッグを持ってきてくれました。メスシリンダービールはホームズは緋色の研究や海軍条約事件で化学の実験をしていたので、実験用具のメスシリンダーにビールが入っているのです。ベイカー街のハムエッグは、アスパラにマヨネーズがはさんでいました。

食事を済ませて、クイズの答え合わせをしてもらい、会計を済ませて帰りました。

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扉の前にはインパネスのコートと鹿撃ち帽が、かかっていました。その後ろにシルクハットがありました。SHELOK/シャーロック忌まわしき花嫁とMr.ホームズ最後の事件のホームズはいずれもインパネスのコートと鹿撃ち帽ではなく、シルックハットをかぶっています。

「シャーロックホームズの回想」
アーサー・コナンドイル著 大久保 康夫訳 早川書房

神保町の書店に販売しています。

島田 敏樹

2016/02/21 09:03

欧風カレーガヴィアル

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昨日、飲みすぎたので、あさりのカレーを食べたくなりました。
お昼は、あさりカレーの美味しいガヴィアルさんに行くことにしました。

ガヴィアルさんは、1982年創業の欧風カレーのお店。そのときから、ルーを継ぎ足しているそうです。
お店は、神保町駅をA6から出て、靖国通りに出てすぐの所、1階にはなまるうどんが、入っているビルの2階にありました。

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早速、行ってみると、廣文館書店の隣のビルの2階に緑色の文字でガヴィアルと書かれた建物がありました。1階の入り口に行くとお店に案内する看板があります。

2階に上がっていくと、扉がありました。店内に入ってみると、窓が広く、窓から靖国通りと白山通りの十字路の神保町交差点が一望できます。

靖国通り沿いには、古書店が並んでいます。

入口とレジは店の真ん中にあり、レジの近くの真ん中の席に案内され、座席に座りました。座席に置いてあるメニューをを見ると、ビーフ、チキン、野菜、チーズ、ポーク、アサリ、海老、ホタテ、シーフードミックス、ミックスカレーがあります。
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前回食べたシーフードミックスカレーもとても美味かったのですが、今回は、アサリカレーの辛口を注文しました。

店内は、煉瓦の柱に白い壁、白い壁には絵がかかっていて、所々彫刻が置かれています。清潔で、落ち着いたアンティークな雰囲気のお店です。

しばらくすると、ウエイトレスさんが、カレーとジャガイモを持ってきてくれました。H280221asarikareshimada.jpg
ジャガイモが別皿になっていて、ご飯にチーズが乗っています。あさりカレーはソースポットに入っていました。

ジャガイモは、備え付けの胡椒と塩挽きで、挽きたての胡椒や塩をふりかけて食べてもおいしいですが、皮をむいてご飯にのせカレーをかけて食べました。スプーンですくってカレーをご飯にかけると、マシュールーム、鶉、そしてアサリがいっぱい入っています。カレーソースに味わいがあり、辛口でも、辛すぎることはありませんでした。

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ガヴィアルさんは、人気カレー店なので12時が過ぎたころから、お店は混雑し始め、食事を終わって、お会計を済ませると門の外には、いっぱいの人が並んでいました。

島田 敏樹

2016/02/13 09:06

東御苑―梅林坂

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東御苑に梅林坂という梅の林があります。2月中旬の今時分梅林坂の梅の花は見頃です。
梅林坂は江戸城を築造した太田道灌が梅林坂の上に菅原道真をお祀りする平川天神を勧誘して梅を植えたことから、そう呼ばれるようになったと言われています。

菅原道真は平安時代の貴族で学者、右大臣にまで昇進しますが、妬みをかい大宰府に去ることになります。
その際に、京の都の梅に
「東風吹かば、匂ひをこせよ 梅の花 主なしとて 春は忘れそ」と詠みました。
その梅が一夜にして大宰府に飛んきたことから、梅は菅原道真を象徴するものになり、天満宮は、梅が植えられるのです。

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梅林坂の平川天神は、徳川家康の時代に江戸城を拡張するため平河町に移され、現在東京メトロ半蔵門駅の近くで平河天満宮として菅原道真を祀っていますが、梅林坂に植えられた梅は現在でも、残っています。

休みの日に、梅林坂の梅を見に行くことにしました。2月なのに4月から5月並みの暖かさです。

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千代田通りから、錦橋を超えて、皇居の内堀にでると、カラフルなランニングウエアを着た人たちが、ランニングをしていました。皇居の内堀から平川門で、札を貰い、皇居東御苑に入ります。

平川門から、皇居東御苑の中に入り、右側の本丸の天守台に通じる梅林坂です。
休日なので、家族連れや、カメラを持って歩いている外国人観光客などがいました。梅林坂には、紅や白の梅が咲いていました。

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花札では、「梅に鶯」と言われていますが、鶯が来る時期にはまだ早く、代わりにメジロが来ていました。
紅梅と白梅は見ながら、梅林坂を上って行くと本丸の天守閣跡に着き、そこから二の丸に降りて帰りました。

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梅林坂の梅は、まだつぼみの梅もあり、これからまだまだ見頃が続きそうです。

島田 敏樹