2016/02/26 08:59
シャーロックホームズの回想
シャーロックホームズは、イギリスの作家のアーサーコナンドイルのミステリ小説に登場する探偵。
小説では、シャーロックホームズの回想の「最後の事件」で、犯罪界のナポレオンのモリアーティ教授とスイスのライベンバッハの滝に落ちて死んだものとされていました。
その3年後「シャーロックホームズの復活」の「空き家の冒険」で、古本屋の老人に化けて復活します。
そんな、シャーロックホームズの回想のパブが、前回のシャーロックホームズパブ・シャーロックホームズ帰還パブが大好評だったので、
千代田区神田多町2-2第3ハヤカワビル1階に
2016年2月26日から5月31日までの期間限定で、
平日は昼の部14時から17時 夜の部17時から22時まで、
土曜日は11時から16時まで
の営業時間でオープンしています。
パブシャーロックホームズの回想に行ってみました。神田駅西口に出て、靖国通りに向かって真っすぐ歩いて行くと神田多町のパブシャーロックホームズの回想が見えます。
店内に入ると、ヴィクトリア朝時代のロンドンの写真や、2016年2月16日公開された映画SHELOK/シャーロック忌まわしき花嫁、2016年3月18日公開されるMr.ホームズ最後の事件のポスターが貼ってありました。
席に案内され、座っていると、シャーロックホームズの時代のヴィクトリア朝のロンドンとシャーロックホームズのクイズが渡されましたが、難しすぎて半分しかきません。
メニューは、飲み物は前回飲んだノンアルコールのピンク色の研究やホームズとモリアーティが転落したラインバッハの滝をイメージした水色のカクテルラインバッハの滝、海軍条約文書にでてきたブランデー、大きなメスシリンダーに入ったメスシリンダービール などがあります。
お食事は「金縁の鼻眼鏡」事件解決の大きな鍵となった豚肉のイギリスカツレツ、「シルヴァー・ブレイズ号事件」で厩舎係のネッド・ハンターが食べて意識を失った仔羊のカレー煮、「海軍条約事件」で、ハドソン夫人が朝食で、カレー味のチキンと一緒に出したベーカー街のハムエッグ等がありました。
メスシリンダービールとベイカー街のハムエッグを注文しました。
壁のポスターの映画SHELOK/シャーロック忌まわしき花嫁は、シャーロックホームズを現代に置き換えて英BBC製作したテレビドラマのホームズ役のベネディクト・カンバーバッチとワトソン役のマーティン・フリーマンが、ヴィクトリア朝時代のホームズとワトソンに扮装して演じる映画です。
Mr.ホームズ最後の事件は、引退して、養蜂生活をしている93歳のホームズが、引退に追い込まれた事件を解決するため復帰する映画です。日本人から真田広之さんも出演します。
暫くして、メスシリンダービールとベイカー街のハムエッグを持ってきてくれました。メスシリンダービールはホームズは緋色の研究や海軍条約事件で化学の実験をしていたので、実験用具のメスシリンダーにビールが入っているのです。ベイカー街のハムエッグは、アスパラにマヨネーズがはさんでいました。
食事を済ませて、クイズの答え合わせをしてもらい、会計を済ませて帰りました。
扉の前にはインパネスのコートと鹿撃ち帽が、かかっていました。その後ろにシルクハットがありました。SHELOK/シャーロック忌まわしき花嫁とMr.ホームズ最後の事件のホームズはいずれもインパネスのコートと鹿撃ち帽ではなく、シルックハットをかぶっています。
「シャーロックホームズの回想」
アーサー・コナンドイル著 大久保 康夫訳 早川書房
神保町の書店に販売しています。
島田 敏樹
2016/02/21 09:03
欧風カレーガヴィアル
昨日、飲みすぎたので、あさりのカレーを食べたくなりました。
お昼は、あさりカレーの美味しいガヴィアルさんに行くことにしました。
ガヴィアルさんは、1982年創業の欧風カレーのお店。そのときから、ルーを継ぎ足しているそうです。
お店は、神保町駅をA6から出て、靖国通りに出てすぐの所、1階にはなまるうどんが、入っているビルの2階にありました。
早速、行ってみると、廣文館書店の隣のビルの2階に緑色の文字でガヴィアルと書かれた建物がありました。1階の入り口に行くとお店に案内する看板があります。
2階に上がっていくと、扉がありました。店内に入ってみると、窓が広く、窓から靖国通りと白山通りの十字路の神保町交差点が一望できます。
靖国通り沿いには、古書店が並んでいます。
入口とレジは店の真ん中にあり、レジの近くの真ん中の席に案内され、座席に座りました。座席に置いてあるメニューをを見ると、ビーフ、チキン、野菜、チーズ、ポーク、アサリ、海老、ホタテ、シーフードミックス、ミックスカレーがあります。
前回食べたシーフードミックスカレーもとても美味かったのですが、今回は、アサリカレーの辛口を注文しました。
店内は、煉瓦の柱に白い壁、白い壁には絵がかかっていて、所々彫刻が置かれています。清潔で、落ち着いたアンティークな雰囲気のお店です。
しばらくすると、ウエイトレスさんが、カレーとジャガイモを持ってきてくれました。
ジャガイモが別皿になっていて、ご飯にチーズが乗っています。あさりカレーはソースポットに入っていました。
ジャガイモは、備え付けの胡椒と塩挽きで、挽きたての胡椒や塩をふりかけて食べてもおいしいですが、皮をむいてご飯にのせカレーをかけて食べました。スプーンですくってカレーをご飯にかけると、マシュールーム、鶉、そしてアサリがいっぱい入っています。カレーソースに味わいがあり、辛口でも、辛すぎることはありませんでした。
ガヴィアルさんは、人気カレー店なので12時が過ぎたころから、お店は混雑し始め、食事を終わって、お会計を済ませると門の外には、いっぱいの人が並んでいました。
島田 敏樹
2016/02/13 09:06
東御苑―梅林坂
東御苑に梅林坂という梅の林があります。2月中旬の今時分梅林坂の梅の花は見頃です。
梅林坂は江戸城を築造した太田道灌が梅林坂の上に菅原道真をお祀りする平川天神を勧誘して梅を植えたことから、そう呼ばれるようになったと言われています。
菅原道真は平安時代の貴族で学者、右大臣にまで昇進しますが、妬みをかい大宰府に去ることになります。
その際に、京の都の梅に
「東風吹かば、匂ひをこせよ 梅の花 主なしとて 春は忘れそ」と詠みました。
その梅が一夜にして大宰府に飛んきたことから、梅は菅原道真を象徴するものになり、天満宮は、梅が植えられるのです。
梅林坂の平川天神は、徳川家康の時代に江戸城を拡張するため平河町に移され、現在東京メトロ半蔵門駅の近くで平河天満宮として菅原道真を祀っていますが、梅林坂に植えられた梅は現在でも、残っています。
休みの日に、梅林坂の梅を見に行くことにしました。2月なのに4月から5月並みの暖かさです。
千代田通りから、錦橋を超えて、皇居の内堀にでると、カラフルなランニングウエアを着た人たちが、ランニングをしていました。皇居の内堀から平川門で、札を貰い、皇居東御苑に入ります。
平川門から、皇居東御苑の中に入り、右側の本丸の天守台に通じる梅林坂です。
休日なので、家族連れや、カメラを持って歩いている外国人観光客などがいました。梅林坂には、紅や白の梅が咲いていました。
花札では、「梅に鶯」と言われていますが、鶯が来る時期にはまだ早く、代わりにメジロが来ていました。
紅梅と白梅は見ながら、梅林坂を上って行くと本丸の天守閣跡に着き、そこから二の丸に降りて帰りました。
梅林坂の梅は、まだつぼみの梅もあり、これからまだまだ見頃が続きそうです。
島田 敏樹
2016/01/31 09:09
@ワンダー&ブックカフェ二十世紀―SFミステリサブカル古書店
ミステリーが読みたくなったので、SF、ミステリーと20世紀のサブカルチャの古書店@ワンダー&ブックカフェさんへ行くことにしました。
朝雨が降り、雪が降りそうな天気です。コートの襟を立てて、靖国通りに沿って九段に向かって歩きました。神保町交差点の交差点を渡り、神田古書センターを通過して、真直ぐ歩きブックハウス神保町の隣りに、@ワンダー&ブックカフェが有ります。
@ワンダー&ブックカフェの右側に、さくら通りに出る通りがありますが、その通りの@ワンダー&ブックカフェの外壁には、単行本、文庫本、新書本等で埋まっている書棚がビルの端から端まで覆い尽くされていました。
入口の前にはショウウインドウが有り、中に入ると、入口に向かって縦に3列の棚があります。
左側の壁には、アメコミ(アメリカンコミック)が、左側の書棚には、SFマガジン等の雑誌が、真ん中の棚にはSFの文庫本、右側の棚には、ミステリーの文庫本、右側の壁には日本と海外のミステリーの単行本がありました。
ミステリーの文庫本には、シャーロックホームズやアガサクリスティのような本格推理小説、ダメールハメットの「マルタの鷹」、レイモンドチャンドラーの「長い別れ」や「プレイバック」、ロバートBパーカー、サラ・バレルキーの「センチメンタル・シカゴ」などのハードボイルドがありました。
書棚の奥には、映画のポスター、映画のパンフレット、DVD等がおいてあります。
映画ポスターには、007やスターウォーズのエピソードワン等が貼ってありました。
2階に上がると、壁には、カークダグラスの西部劇のポスターが貼ってありました。2階は映画、落語、晶文社、単行本、文庫本等ミステリーやSF以外の20世紀をテーマした本があります。落語は、立川談志さんや圓生さん、晶文社の中には植草甚一さんの「スクラップブック」などがありました。
その中に、反町茂雄さんの「一古書肆の思い出」や八木福次郎さんの「古本便利帖」、柴田信さんの「ヨキミセサカエル」等もあります。反町茂雄さんは一誠堂の店員から独立し国宝級の古書を扱う古書店主になった人です。八木福次郎さんは八木書店創業者の弟さんでミスター神保町と呼ばれ日本古書通信の代表取締役だった人です。柴田信さんは、岩波ブックセンターの会長で神保町の顔として神保町を元気にする会の事務局をやられています。いずれも神保町にかかわりのある方の本です。
その同じ書棚に紀田順一郎さんの「古書街を歩く」と梶山李之さんの「せどり男爵数奇譚」があります。その2冊を取って売店に持っていき買いました。その時にカレーライスと珈琲を注文しました。
@ワンダー&ブックカフェの2階は、軽食や珈琲を注文し食べることができます。2階の売店で注文した後、席に座って待っているとウエイトレスさんが、カレーライスとサラダを持て来てくれました。
カレーライスには、サラダがついています。カレーは辛口でした。
食事が終わると、ウエートレスさんが、珈琲を持ってきてくれました。
珈琲を飲みながら、「せどり男爵数奇譚」を読みました。「せどり男爵数奇譚」のせどりとは、安く買った古書を他の古書店に高く転売することを業とする人のことをいい、「ビブリア古書堂の事件手帖」(三上延著、メディアワーク文庫)にも出てきます。「せどり男爵数奇譚」は、せどり男爵をめぐるミステリーです。
珈琲を飲み終わり、1階に降りて外に出ました。@ワンダー&ブックカフェさんは、いろんな本があり、しかも中で、軽食や珈琲もあるので休日1日楽しめる古書店です。
2階のブックカフェのスペースは、イベント等にも使用でき、以前ご紹介した「大衆酒場飲み歩き入門講座」もここで行いました。
島田 敏樹
2016/01/23 09:11
Voici Café(ヴォワスィ カフェ)
昨年の正月休みに、テレビで第3回千代田文学賞大賞受賞の小説の映画化された「森崎書店の日々」を見ました。
失恋して会社を辞め、失意のどん底の主人公貴子(菊池亜希子)が、叔父(内藤剛志)の神保町の古書店を手伝うようになり、そこでの生活を描いた映画です。
その「森崎書店の日々」で主人公貴子が、叔父に連れて行ってもらい、ウエイトレスのトモコ(田中麗奈)に出会う喫茶店があります。そこの喫茶店が、煉瓦と木の落ち着いた雰囲気のいいお店だったので、行ってみたくなり、行ってみることにしました。
小説でトモコに出会う喫茶店のモデルは「さぼうる」と思われますが、映画では、小川町にある「Voici Café(ヴォワスィ カフェ)」がロケ地でした。
駿河台下から、明大通りに出て、御茶ノ水の方に向かい古書会館の所を右に曲り、さらに、小川町郵便局を左に曲がり真直ぐ行き、「かげろう文庫」の隣が「Voici Café(ヴォワスィ カフェ)」です。
「Voici Café(ヴォワスィ カフェ)」は煉瓦の壁に木の扉、赤い店舗用テントがあり、白い文字で「Voici Café」と書かれていました。たテーブルの上と前には、黒板で本日のおすすめメニューが、チョークで書かれています。
中に、入ってみると、細長く奥まっていて、左側は煉瓦で右側は茶色の壁でした、木の机と椅子があり、照明を落としたアンティクな雰囲気のお店です。
奥の木のカウンターでは、マスターが料理を作っていました。
映画では、マスターに「神保町の生活を楽しんでよ」と言われましたが、その頃の主人公の貴子には、その意味は分かりませんでした。
カウンターの奥の席に座ると、マスターが注文を聞きに来ました。
メニューを見ると、ビーフと温野菜のカレー、アボガドとトマトの冷製パスタ、メキシカンタコライス等があります。
メキシカンタコパスタを注文すると、パスタの上にトマトとアボガドとタコスが乗っていました。
パスタを食べ終わり、珈琲を注文しました。珈琲には、苦みを味わえるニレと苦みを抑えて香りを味わうレジュがありましたが、ニレを注文しました。
珈琲を飲み終えて、会計を済ませて、店をでました。
店を出て駿河台下から、すずらん通りに出ました。
やがて、主人公の貴子は、眠れない夜をきっかけに、古本の面白さに気付き、神保町の散策が習慣になります。神保町には、大通りや裏通りに古本屋、喫茶店、バー等立ち寄ってみたいお店がたくさんあり、その一軒一軒が、個性を持っています。
すずらん通りを通り過ぎて、白山通りの向こう側が、さくら通りです。
すっかり傷がいえた主人公の貴子は神保町を去ることになりました。
映画では、貴子がトモコに神保町を去ることを話して終わりますが、
小説では叔父と別れた貴子は、さくら通りの終わりまで泣きながら歩き、振り返ると小さくなった叔父さんが道の真ん中で手を振っていました。
小説の「森崎書店の日々」は
「森崎書店の日々」 著者 八木沢里志 小学館文庫
「続・森崎書店の日々」著者 八木沢里志 小学館文庫
神保町書店にて販売しています。
本稿は平成25年2月に配信したものを訂正して再配信しました。
Voici Café(ヴォワスィ カフェ)さんは、森崎書店の日々の監督日向朝子さんの監督による平成28年1月15日金曜日0時12分TV東京よりスタートした東京センチメンタルのロケ地ともなっています。
島田 敏樹