2018/11/18 14:20
神保町アートさんぽ
いつもは、神保町駅に集合するおさんぽ神保町の編集長の街歩きも、今日は小川町B7出口に集合します。 集合場所に行ってみると、Yシャツ専門店の顔のYシャツの前でした。 参加されるメンバーが集まるのを待っていると、顔のYシャツの店長が出てきたいろいろとお話をしてくださいました。 顔のYシャツのモデルは店長のお父さんだったそうです。 そうこうしているうちに参加されたメンバーが揃ったので、編集長を先頭に出発しました。 最初にお伺いしたのが小川町にある源喜堂書店さんです。
源喜堂書店さんは、美術書専門の古書店。 1階には、写真集や、画集、デザイン等がならんでいました。 1階を見てから、9階に上ってみると、レジには、おさんぽ神保町26号の「神保人に逢いたい」に登場してもらいました3代目店主さんと奥さんがいらっしゃいました。 9階は古書部で、古写真、古文書、版画、和本、浮世絵等が並んでいます。 店内には昔の善女・悪女番付表というのがありました。参加した人たちと「昔も好きなタレント嫌いなタレントみたいなことをやっていたんだね」と話しました。参加した人の中には古文書を読まれる方もいらして、3代目店主さんに読み方をご質問されてましたが、店主さんは丁寧にご説明されています。
源喜堂書店さんの次は神田すずらん通りの文房堂さんに行きました。 文房堂さんは、画材専門店ですが、画材以外にも、文具やペーパーなども置いてあります。 まず2階に行きます。 2階はカフェになっていて、そこで、参加メンバーの方たちとサンドイッチか文房堂ドックの軽い昼食をとりました。 参加メンバーの方々とは初対面の人ばかりで最初は緊張していましたが、一緒にお食事をしながら、お話していくうちに次第に打ち解けていきました。 食事を終えたら、7階のアートスクールで、水性版画体験です。
ザラザラした金属に水性サインペンで絵を描いて、水に浸した紙にプレスすると水性ペンのインクが紙にしみこんで、版画ができました。 絵はあまり得意ではなく、私の作品はお見せできるものではありません。右は編集長ともう一人のおさんぽのスタッフの制作したものです。 参加したみなさんすごく絵はうまく、ドラエモンや葛飾北斎の版画見たいに仕上げられた方もいらしゃいました。 小学校の図工の時間を思い出し、何枚も版画を作り「ここで1日過ごせるね」といいながら、長い時間いました。
文房堂さんの次は、神田すずらん通りを超え、さくら通りの鳥海書房さんの隣art gallery &Legionさんへ行きます。鳥海書房さんにあるポタニカルアート(植物画)が展示されていました。鳥海書房の店長の鳥海さんが解説して頂きます。 鳥海書房さんは古書会館3階とさくら通りに店舗を構える動植物専門の古書店です。 お店に行くと動植物の図鑑や専門書が並んでいます。その中には江戸時代や西洋の古い時代に手書きや版画で作られた植物図鑑の挿絵がありました。それが今回ポタカルアートとして展示されています。 art gallery &Legionさんは普段は現代アートのギャラリーですが、今日の街歩きのため鳥海書房さんとコラボして展示してくださいました。 ギャラリーを見終わってとなりのさくら通りの鳥海書房さんに行ってみました。 古書会館3階の鳥海書房さんとの違いは、食べ物の本があることと盆栽や釣りなどより生活に未着した動植物の本を取扱っているところだそうです。
鳥海書房さんを出て、北沢書店さんと同じ建物の1階のブックハウスカフェさんに行きました。 まず、2階の北沢書店さんへ行きます。北沢書店さんはリニューアルされました。リニューアルされた店内を店主の北澤里佳さんに案内して下さいます。 2階の奥にあるギャラリーにも行きました。ギャラリーに入りかわいい扉を開くと絵本の原画が展示してあります。部屋は何部屋も分かれていて見ごたえがありました。 最後は1階におりて、ブックハウスカフェの奥の部屋で、絵本の原画をみながら、コーヒーまたは紅茶とアップルパイかシンガポールマフィン、私はカレーパンを食べました。
お部屋に飾られている絵本の原画は、大きなホットケーキの物語の絵が描かれてます、メーブルシロップいっぱいでとてもおいしそうでした。 食べ終わった後に、差し入れがありました。毎回参加してくださっていて、今回参加できなかった方から、タルトが届けられ皆さん感謝しながら食べました。 このように街歩きに親しみをもって頂けることは大変うれしいです。タルトは大変おいしかったです。 ありがとうございました。
島田 敏樹
2018/11/12 14:40
北沢書店―リニューアルオープン
11月9日より、北沢書店さんが、リニューアルオープンされることになりました。 11月8日に、オープニングパーティがあり、北沢書店さんにお祝いに行きました。 北沢書店さんは、洋書専門の古書店で、絵本専門のブックハウスカフェさんの2階にあります。 2階に上がってみると、洋書のハードカバーの本が綺麗に並んでいました。 書店内のインテリアも洋書に合わせて凝っていらして、重厚でクラシックな雰囲気。まるで「ハリーポッター」に出てくるホグワーツ城の図書館のようです。私の神保町の中の好きな場所の1つです。 近隣の古書店の方々がお祝いにかけつけてきていました。 新しく始められ、おさんぽ神保町26号にも掲載された「DISUPLAY BOOKS」 について、お話を伺いました。
「DISUPLAY BOOKS」とは、本を読むためだけでなく、インテリアとしてお買い求めされてはいかがでしょうか というご提案だそうです。 私が学生時代勉強していた法律の本は、縦書きで、文章も堅い表現でハードカバーの本でした。
岩波書店の創業者の岩波茂雄さんは、印刷の上がってきた法律のハードカバーの本を床にたたきつけて、丈夫さを確認していたといわれています。 そんなハードカバーの法律の本が本棚にきれいに並んでいると部屋全体が重厚でクラシックば雰囲気になりました。 おさんぽ神保町のWEB版のスタッフ紹介の私の写真もハードカバーの本が並んでいる本棚の前で撮りました。なかなか雰囲気がよいと言ってくれる人もたまにいます。 最近の本は、横書きで図表がかかれたりしていてわかりやく、ペーパーパックになり軽量化し持ち運びが楽になり、機能的で便利になりましたが、本棚に並んでいてもあまりカッコいいものではありません。
ハードカバーの本の時代のクラッシクな雰囲気を ペーパーパックの本の時代の現代も味わって頂こうとハードカバーの本をご購入され、インテリアとして部屋に置かれてはいかがでしょうかというご提案だそうです。 もうすぐクリスマスのシーズンです。クリスマスリースの横にハードカバーの本が置かれたディスプレイをみせてもらいました。 店内を一通り見せてもらっていると、外国の方が本を買いに入ってきています。
北沢書店さんは、ディスプレイのためだけでなく、読むための本の販売も、きれいに並んであった本棚の本を入れ替えながら、よりいっそう力を入れていくそうです。
島田 敏樹
2018/11/01 14:44
第28回神保町ブックフェスティバル
春には、花を咲かせていた神田すずらん通りの街路樹も少しづつ秋の色彩になっていきます。 神保町ブックフェスティバルの季節がやってきました。 今年は、例年より1週間早い10月27日、28日、 期間も2日間と、昨年よりも短いです。 初日の10月27日は朝のうちは雨に見舞われ、予定通りの開催が危ぶまれましたが、開催の10時半にはすっかり晴れ間が出て、予定通り2日間、開催することができました。 10時半にくす玉が割られ、明治大学の応援団が、神田すずらん通りのさくら通りに向かって、パレードを始めます。
パレードを見ていると、さくら通りの方に連れていかれました。 今日と明日神田ブックフェスティバルのボランティアに入っていて、初日の今日は駅前で子供ひろばへの誘導する役目です。 神保町駅の出口に立っていると、次々、親子ずれが出てきて、大人の新刊書が並ぶ神田すずらん通り、さくら通りとは、離れたところにある三井神保町ビルのひろばの子ども向けのイベントや絵本が売られているこども広場へ案内していきました。 2日間フルにボランティアに入ってしまい、神保町ブックフェスティバルのイベント等を観に行くことはできませんが、 1時間の休憩には、すずらん通りをぶらぶらと歩きくことはできました。
三幸園の焼きそば、ろしあ亭のピロシキ、ティーハウスTAKANOの紅茶、ボンディ神保町本店のチキンカレー、如水会館のクッキーなどのワゴンが並んでいました。 今年は、毎年食べているおにぎりの小林さんが、いないのは残念です。 せっかくなので、古書会館のお店はいつもすごい行列のボンディ神保町本店の出店しているテントのチキンカレーをさくら通りに出て食べに行きました。 古本会館のお店で食べるカレーのように、テントで出店しているカレーも、チーズがまぶしてあり、前菜のジャガイモもついています。 その後、有斐閣や中央経済社等の専門書のワゴンを見て回りました。
ワゴンで本を買う楽しさは、普段お会いできない出版社の方のやり取りできることです。 ワゴンを覗くと、新刊本が、格安の値段で売っていました。 ある出版社のテントで、本を見ていると、ジャンケンガールというのが出てきて、ジャンケンに勝つとさらに割り引くと言い出し、ジャンケンを始めていました。 二日目に行って、聞いてみるとジャンケンガールは休憩していると言われ、その代り割り引いてもらいました。
最終日に、すずらん通りの本部の奥に待機していると、 実行委員長さんが 「6時になりました神保町ブックフェスティバルは終わりにします」とアナウンスしました。 すると、出店していた各テントの人たちはいっせいに荷物を片付け始め、 しばらくして、各ゴミ収集所のボランティアの人や、ワゴンの印刷業社さんたちが、本部に向かっていっせいにゴミを持って来ます。 それを7時の業者の方が来るまで、ボランティアの学生の人と急いでまとめて仕分けていきました。 神保町ブックフェスティバルが終わった後、商店街の人たちと「やきとり道場で」打ち上げをやりました。 商店街の人たちと昔の神保町のお話しで盛り上がりました。 ボランティアの皆様、商店街の皆様、参加した出版社の皆様ありがとうございました。
島田 敏樹
2018/10/07 14:52
おさんぽ神保町26号配布
秋になっても、残暑の暑い日が続きますが、 春には青々していた神田すずらん通りの街路樹は、茶色く色づいてきて、少しずつ秋の装いをはじめています。 神保町ブックフェスティバルの季節が近づいてきました。 神保町ブックフェスティバルをご案内するおさんぽ神保町の秋号の印刷もあがってきます。 今日は、印刷があがってきたおさんぽ神保町を、地元の商店に配布に行く日でした。 おさんぽ神保町の事務所前に行ってみると、いつもより多いスタッフが集まっています。 今日の配布は早く終わりそうでした。 今回は最初は、神保町交差点から駿河台下までの靖国通り沿いの店舗に設置をお願いして回ります。
配布するおさんぽ神保町26号が渡されました。 表紙を見ると、神保町女子のOLコハル子さんが、神田すずらん通りの古書店ボヘミアンズ・ギルドさんに入ろうとしているところでした。 今回の表紙のイラストも前回と同じ担当者です。 なかなか味があります。配布しているときに、私も始めている神田カレースタンプラリーの仲間に会い、 「今回の表紙は素敵だ」 と言われ、自分の事のようにうれしかったです。 中を開いてみると巻頭は「第28回神保町ブックフェスティバル」のご案内。
特集は「神保町アート散歩」で、鳥海書房さん、北沢書店さん、ブックハウスカフェさん、文房堂さん、ボヘミアンズ・ギルドさん。 「神保人に逢いたい」は源喜堂書店さん。 「食べある記」に珈琲舎蔵さん。 が掲載されていました。 けやき書店店主佐古田さんの「のんべい古書店主」のコーナーが帰ってきたのがうれしいです。 おさんぽ神保町の見開きの右側のページを見ると 「神保町には名探偵がいる。」 と書かれていました。 9月から週刊ヤングジャンプに連載されたイイヅカケイタさんの「AKECHI」のご案内です。
物語は、江戸川乱歩のミステリー小説に登場する探偵の明智小五郎が、現代の神保町の古本屋を営み、事件を解決していくお話しです。 明智小五郎が登場するミステリ―の作者江戸川乱歩も、団子坂に「三人書房」という小さな古書店を営んでいました。 明智小五郎が初めて登場する「D坂殺人事件」は、この時の経験を反映しています。 このとき(1924年{大正13年})の明智小五郎は、タバコ屋2階の4畳半に下宿し本に埋め尽くされた部屋で生活していました。木綿の着物に兵児帯を締め、長いモジャモジャの髪を引っ掻きまわすのがくせです。どちらかというと横溝正史のミステリ―に登場する金田一耕助に近いキャラクターでした。
それが、1930年(昭和5年)「吸血鬼」事件になると お茶の水の開花アパートが事務所となり、 スーツを着こなしおしゃれで、行動的な紳士になっていきます。 これに対しイイヅカケイタさんの「AKECHI」の明智小五郎は、十一軒長屋の残った3軒のうちの1つの大久保書店さんのある所で古書店を営むという設定になっています。そして、服装は、大久保書店さんの地区が、神保町1丁目町会(神保町1丁目の南側)であるので、神保町1丁目町会の町会法被をいつも着ていました。
おさんぽ神保町の配布に靖国通りを歩き現在残っている長屋の前を通ります。 2軒の長屋にはシャターが閉まっていて、現在、大久保書店さんのみが営業していました。
島田 敏樹
2018/09/20 15:01
「幻想古書店で珈琲を」完結編
神保町の三省堂書店に行って見ると、新刊本コーナーで、「幻想古書店で珈琲を」という文庫本が完結編が棚に並んでいました。 「幻想古書店で珈琲を」は三省堂書店の元書店員が書いた神保町を舞台としたファンタジーなので、第1巻から、読んでいます。 第1巻が2015年の9月の刊行され、 その時、本ブログでも紹介してました、
それが。当時三省堂書店神保町本店でPOPに使ってもらていたのを発見し、感激しました。 物語は、就職した会社が倒産し、無職となった主人公名取司が、神保町三省堂書店4階の古書館の奥で珈琲の香に誘われて、珈琲の飲める古書店「止まり木」の扉を見つけたところから始まります。司は「止まり木」で就職が見つかるまでの間アルバイトをします。「止まり木」の店主は魔法使いの亜門で本や人の縁を失った人だけが来店できます。 亜門と司によって来店した人の失った縁を紡いでいくお話しです。
完結編の発売を記念して、亜門と同じ世界の友人コバルトが2018年9月18日に三省堂書店神保町本店に現れます。 コバルトは、ルイスキャロルの「不思議な国のアリス」でティーパーティをしていたマッドハッタ―。 2巻ではコバルトは司を青薔薇庭園のティーパ―ティに連れて行きます。 ティーパーティのゲストは三日月うさぎと眠りネコ、もう一人招待状を出し忘れたゲストを司は探しに行きました。 招待状を出し忘れたゲストは誰なのでしょうか 完結篇はどうなるのか、気になったので、早速三省堂書店で買い近くの喫茶店で読みました。
人間の寿命は、魔神の亜門と違い、限られています。 何年も人間と出会い、親しくなるたびに、人の死をみとり、別れの悲しさを味わっていた亜門。 そんな亜門を悲しませないよう、死んだ後も亜門との縁を紡いでいけないだろうか、司は悩みます。
「幻想古書店で珈琲を」完結編 蒼月 海里著 ハルキ文庫
神保町書店にて販売中です。
島田 敏樹