2016/01/23 09:11

Voici Café(ヴォワスィ カフェ)

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昨年の正月休みに、テレビで第3回千代田文学賞大賞受賞の小説の映画化された「森崎書店の日々」を見ました。
失恋して会社を辞め、失意のどん底の主人公貴子(菊池亜希子)が、叔父(内藤剛志)の神保町の古書店を手伝うようになり、そこでの生活を描いた映画です。
その「森崎書店の日々」で主人公貴子が、叔父に連れて行ってもらい、ウエイトレスのトモコ(田中麗奈)に出会う喫茶店があります。そこの喫茶店が、煉瓦と木の落ち着いた雰囲気のいいお店だったので、行ってみたくなり、行ってみることにしました。

小説でトモコに出会う喫茶店のモデルは「さぼうる」と思われますが、映画では、小川町にある「Voici Café(ヴォワスィ カフェ)」がロケ地でした。

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駿河台下から、明大通りに出て、御茶ノ水の方に向かい古書会館の所を右に曲り、さらに、小川町郵便局を左に曲がり真直ぐ行き、「かげろう文庫」の隣が「Voici Café(ヴォワスィ カフェ)」です。

「Voici Café(ヴォワスィ カフェ)」は煉瓦の壁に木の扉、赤い店舗用テントがあり、白い文字で「Voici Café」と書かれていました。たテーブルの上と前には、黒板で本日のおすすめメニューが、チョークで書かれています。
中に、入ってみると、細長く奥まっていて、左側は煉瓦で右側は茶色の壁でした、木の机と椅子があり、照明を落としたアンティクな雰囲気のお店です。
奥の木のカウンターでは、マスターが料理を作っていました。

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映画では、マスターに「神保町の生活を楽しんでよ」と言われましたが、その頃の主人公の貴子には、その意味は分かりませんでした。

カウンターの奥の席に座ると、マスターが注文を聞きに来ました。
メニューを見ると、ビーフと温野菜のカレー、アボガドとトマトの冷製パスタ、メキシカンタコライス等があります。
メキシカンタコパスタを注文すると、パスタの上にトマトとアボガドとタコスが乗っていました。
パスタを食べ終わり、珈琲を注文しました。珈琲には、苦みを味わえるニレと苦みを抑えて香りを味わうレジュがありましたが、ニレを注文しました。

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珈琲を飲み終えて、会計を済ませて、店をでました。
店を出て駿河台下から、すずらん通りに出ました。

やがて、主人公の貴子は、眠れない夜をきっかけに、古本の面白さに気付き、神保町の散策が習慣になります。神保町には、大通りや裏通りに古本屋、喫茶店、バー等立ち寄ってみたいお店がたくさんあり、その一軒一軒が、個性を持っています。

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すずらん通りを通り過ぎて、白山通りの向こう側が、さくら通りです。

すっかり傷がいえた主人公の貴子は神保町を去ることになりました。
映画では、貴子がトモコに神保町を去ることを話して終わりますが、
小説では叔父と別れた貴子は、さくら通りの終わりまで泣きながら歩き、振り返ると小さくなった叔父さんが道の真ん中で手を振っていました。

小説の「森崎書店の日々」は

「森崎書店の日々」 著者 八木沢里志 小学館文庫
「続・森崎書店の日々」著者 八木沢里志 小学館文庫

神保町書店にて販売しています。
本稿は平成25年2月に配信したものを訂正して再配信しました。
Voici Café(ヴォワスィ カフェ)さんは、森崎書店の日々の監督日向朝子さんの監督による平成28年1月15日金曜日0時12分TV東京よりスタートした東京センチメンタルのロケ地ともなっています。

島田 敏樹