ニュース&イベント

東京国際映画祭2012グランプリ『もうひとりの息子』、10月19日から公開

2013年 9月 26日by  竹内みちまろ
コメント:0 トラックバック:1

 湾岸戦争の混乱の中、保育器の中の2人の赤子がそれぞれ間違った両親に渡され、18歳の兵役検査の際に血液が一致せず発覚するドラマを描いた映画『もうひとりの息子』が10月19日から、東京・中央区のミニシアター「シネスイッチ銀座」で公開。同作は、昨年秋の東京国際映画祭2012で満場一致でグランプリ&監督賞をW受賞。

 テルアビブに暮らすフランス系イスラエル人のヨセフ(18歳)は、ユダヤ教の教会に通い、父は国防軍大佐。歌手を夢見るも、一人前の大人として扱われたいと兵役検査を受ける。両親がともにAマイナスのヨセフに、Aプラスというありえない結果が出る。病院に問い合わせると、当時ミサイル攻撃を恐れて新生児を安全な場所へ避難させており、その際、取り違えられた事実は発覚。イスラエル軍に包囲されたヨルダン川西岸地区で暮らす家族のヤシン(18歳)が本当の息子だった。

 同作には、さまざまな葛藤が登場する。ヨセフは、「ユダヤ人でもない、アラブ人でもない、僕は何だ」と混乱するが、それぞれの父親や周りの多くの人間たちがまず考えたのは、我が子として育ててきた息子が“敵”の子どもだったという事実(=イスラエル人の中にパレスチナ人がいるという事実/パレスチナ人の中にイスラエル人がいるという事実)。本当の息子の生活だとか、血の繋がりだとか、家族の絆だとかいうことへ思いを巡らす余裕がないほどに、“敵”の子どもだったという、ただその事実ひとつに打ちのめされる。

 そんな中、フランスのトップ女優エマニュエル・ドゥボスと、パレスチナ映画界の大女優アリーン・ウマリが演じる2人の母親のまなざしがやさしい。人間、あるいは人間の尊厳というものを描いた作品。(竹内みちまろ

監督:ロレーヌ・レヴィ
出演:エマニュエル・ドゥボス、パスカル・エルベ、ジュール・シトリュク、アリーン・ウマリ、ハリファ・ナトゥール、マハディ・ザハビ
製作:2012年=フランス/フランス語、ヘブライ語、アラビア語、英語 Color
時間:101分

ユダヤ人をエルサレムへ移送する「モーセ作戦」…、映画『約束の旅路』

東京国際映画祭2013:詳細発表、グリーンカーペットイベントは連日

東京国際映画祭2013|特集ページ


 

 

ミニシアター通信

神保町のカレーのページ

 

 


 


 

 


神保町おさんぽ地図

神保町おさんぽ地図はこちら(PDF)

コメント

前後の記事@ニュース&イベント

«
»

トラックバック

この記事のトラックバックURL
https://osanpo-jimbo.com/news/10979/trackback

「東京国際映画祭2012グランプリ『もうひとりの息子』、10月19日から公開」へのトラックバック:

  • soramove
    映画「もうひとりの息子(フランス映画)」“東京 サクラ グランプリ獲得作品 「もうひとりの息子(フランス映画)」★★★★ エマニュエル・ドゥヴォス、パスカル・エルベ ジュール・シトリュク、マハディ・ダハビ アリン・オマリ、カリファ・ナトゥール出演 ...
  •