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「ひろしま 石内都・遺されたものたち」、7月20日から岩波ホール

2013年 6月 8日by  竹内みちまろ
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「ひろしま 石内都・遺されたものたち」、7月20日から岩波ホール


 ドキュメンタリー映画「ひろしま 石内都・遺されたものたち」が7月20日から8月16日まで、東京・千代田区のミニシアター「岩波ホール」で公開。「原爆資料館」とも呼ばれる「広島平和記念資料館」を2007年から訪れて資料の撮影を続ける写真家・石内都に一年以上密着し、2011年10月14日から2012年2月12日までブリティッシュ・コロンビア大学(UBC)人類学博物館(カナダ・バンクーバー)で開催された石内の被爆をテーマにした個展「ひろしま」の模様と共に描く作品。監督は、アメリカ人宣教師の娘として日本で生まれ育ち、数々の日本映画の英語字幕を担当したリンダ・ホーグランド。監督デビューとなった『ANPO』(2010)に続く2作目。

 「ひろしま 石内都・遺されたものたち」は、原爆資料館に保存されている、薄い上質のワンピースの写真が映されることで始まる。当時は、いつどこで死んでも身元がわかるようにと、衣類や防空頭巾には必ず名前が縫い付けられていたという。そのような衣類、靴、かんざしなどは、家族にとっては、思い出として手元に置いておきたいものであることは想像に難くないが、学芸員から、集められた資料は被爆を伝えたいという遺された家族たちの責任感から寄贈されるケースが多いことが解説される。そして、「資料」として保存される。

 また、別の場面では、石内が広島を撮らないかと提案された際、撮り尽くされたテーマを何を今さらとためらったことが紹介される。だが、「資料」が、暗い収蔵庫の中から自然の光があふれる部屋の中に運び出され、梱包を解かれた際、「今まで見たモノクロ写真は過去のモノだと思っていた」と驚いたようだ。石内の中で、「資料」は、今目の前にある美しい存在に変わった。

 「ひろしま 石内都・遺されたものたち」は、「過去のヒロシマを撮っているのではない、私が生きているのと同じ時間を撮っている」「写真の中で美しく蘇らせた」という石内の思想と、そんな石内の数々の写真に対面した人々の、美しさとトラウマを併せ持つ緊張感を描く。

 また、カナダの先住民と原爆との思い掛けないつながりが明かされ、祖父が原爆製造に関わっていたと明かす人物や、広島の路面電車の中で出会った亡き日本人の妻を偲ぶ元カナダ兵士らも登場。作中では「福島」に言及する個所も。あの8月から68年がたとうとしている今日だからこそ、改めて、ヒロシマが世界に問い掛ける。(竹内みちまろ

「ひろしま 石内都・遺されたものたち」
監督:リンダ・ホーグランド
製作:2012年/アメリカ=日本
時間:80分


 

 

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