文房堂ギャラリーカフェ |
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2016年 8月 20日by おさんぽ神保町編集室 | ||
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神保町のすずらん通りの入り口付近の三省堂前の存在感のある建物があります。画材用品のお店の文房堂です。
文房堂は明治20年文房具と画材のお店として、小川町で創業しますが、明治39年に神保町に移転し、大正11年(1922年)に現在のビルが建てられます。
大正12年の関東大震災で、正面外装部分のみ焼失を免れ、記念に保存し内部を建替えて現在に至ります。
震災後の神保町の写真を見たことがあります。建物がすべて倒壊する中、文房堂の建物だけが建っていました。
建物は、震災で何もなくなった人たちに希望を与えたのではないでしょうか。一棟だけ残った 建物は「自分は震災に耐え生き残ったんだから、君たちも生きろ」というメーセージを与えて。
夏目漱石の弟子のセルゲイ・エリセーエフがマッカーサーに進言したことにより神保町は空襲を免れ、神保町には関東大震災後の復興建築は所々残っていますが、震災前の外装を残しているのはこの建物だけです。
その文房堂の3階にギャラリーカフェが2016年8月19日(金)より、オープンしました。早速すずらん通りの文房堂ギャラリーカフェに行ってみることにしました。
文房堂に着くと建物はクラッシクな茶色の建物です。
文房堂の中に入ると1階の入り口付近には雑貨、奥には画材を売っていました。
文房堂の原稿用紙は有島武郎、中原中也、横溝正史等の作家に愛用されていました。その原稿用紙が現在復刻版として1階で売られています。
また画材については、梅原龍三郎、藤田嗣治、東山魁夷などの画家に愛用されていました。
浮世絵や写真等の絵葉書が並んでいる階段を上っていき、3階に行きギャラリーカフェの扉を開くと版画が並んでいます。
「東京六美術大学 版画専任教員による作品展」を開催していました。
店内は広く雰囲気のいいお店です。窓際の席に座り、窓の外を見るとは、景色が良く、すずらん祭りやブックフェスタの会場となる神保町のメインストリートのすずらん通りが一望できます。すずらん通りの三省堂書店のけやき広場のけやきの葉が青々と茂っていました。
ウエイトレスさんの持ってきてくれたメニューを見ると、珈琲、紅茶、ホットドックやサンドイッチなどの軽食、ケーキセット等があります。軽く昼食を取りたいときも利用できそうです。
ケーキセットのバウムクーヘンと珈琲のセットを頼みました。しばらくして濃い黄色のバウムクーヘンを持ってきてくれます。卵いっぱいでまろやかな味がしました。淹れたてのおいしい珈琲を飲んで、会計を済ませて外にでました。
文房堂の5階7階はアートスクール教室も開講しています。