カレーと古本の関係 |
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2009年 11月 24日by ふかうみ | ||
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こんにちは、ふかうみです。
今回はカレーのはなしです。
神保町のにおい、
それは古本屋に入った時にツンと鼻をつく、長い年月を感じさせる紙のにおい。
古本好きにはたまりません。
しかし、最近気付きました。
駅を出た時に真っ先に感じるにおい。
カレーです。
ああ、そういえば神保町はカレーの街でもあるとふと思い出させる、そんなスパイスの香り。
一体何軒のカレー屋があることでしょうか。
古本屋は随分見てまわりましたが、カレー屋にはまだ行っていませんでした。
なんたることでしょうか。
カレーを食わずして神保町を語るべからず、です。
そうやきもきしていましたら、先日スマトラカレーで有名だという、共栄堂に行く機会に恵まれました。
神保町で初めてのカレー屋。
わくわく。
地下にあるお店の扉を開けた瞬間、飛び込んでくるカレーのにおい。
これ、これ。
店内では古本屋帰りと思われるおじさま達がせっせとカレーを口に運んでいました。
よくわからないまま、メニューの一番上に載っていた、「ポークカレー」900円をオーダー。
待たずしてでてきたのは、想像していたよりも黒くて濃厚そうなカレー。
スマトラカレーというものなのか、これが。
一口、二口・・・むむむ。
スパイスの程良い辛さに野菜をじっくり煮込んだような甘さ。
なんとも言えない美味しさです。
そして、お肉が柔らかいこと!
初めて食べる絶品カレーに感動しつつも、
「一体なぜ神保町にはカレー屋が多いのか」
という前から持っていた疑問に対する答えを思案していました。
見えてきましたその答え。
古本探しの途中、お腹が減ったので何か食べたい。
凝った料理はいらない。さっと済ませて今度はあの書店に行ってみよう。
さっき買った本もちょっと読みたい。
そこでまず思い浮かぶのは、やはりカレー屋ではないでしょうか。
ラーメンだと汁が本に飛び散る。
ハンバーガー屋はおじさんには騒がしい。
サンドイッチだと食べた気がしない。
パスタは出てくるのに時間がかかる。
そうするとごく自然に、国民食とも言われるカレーが有力候補になります。
野菜やスパイスをたくさん含んでじっくり長時間煮込まれたカレー、
我々の知らない長い歴史を背負って、買い手を待っている古本。
私には似たもの同士に思えてなりませんでした。
神保町の古本文化を支えるのはカレーなのかもしれない、と考えながら店をあとにしました。
それにしても、スマトラ。
世界地図のどこにあるのか、ちっとも思い出せませんでした。