編集室だより

『死の十字路』を鑑賞しました  神保町シアター

2011年 6月 13日by  hirono
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神保町シアターでは、7月1日(金)まで「美女と探偵~日本ミステリ映画の世界~」と題する特集が組まれています。

鑑賞した映画は『死の十字路』。昭和31年の日本映画です。偶然が引き起こしてしまった事件が偶然に導かれるようにして収束していくような、そんな映画。

日常にある偶発的な事象をサスペンスとして昇華させた作品。伊勢商事の社長である伊勢省吾(三國連太郎)は、既婚者でありながら、彼の秘書である晴美(新珠三千代)と恋仲にある。このことは彼の妻である友子(山岡久乃)に感づかれているが、伊勢は意に介さない。一方で、晴美は住んでいるアパートに送られてくるようになった友子の手紙に不安を感じている。ある日、友子の手紙を読んだ晴美はいつにもまして不安を感じるため、伊勢を呼び出す。急いで駆けつけた伊勢を見て、安心する晴美。いつものように二人の時間を過ごすなか、晴美は伊勢に促されていつになく先に入浴することに。その間、うとうととする伊勢。そんな二人のもとへ、ひそかに近づいて来る…

冒頭で、入浴中の晴美が驚いて湯舟から立ち上がる場面。立ち上がった際に溢れ出た湯が、湯舟から排水溝へ吸い込まれるようにして一気に流れていくさまは、狭い空間に動きが表現されていて緊張感が伝わってきます。また、アパートの中がすべて襖で仕切られていて、襖を開けると台所だったり、寝室、脱衣所、玄関だったりするのは、現代では新鮮な印象を受けるかもしれません。偶然に起きてしまった殺人から展開していく事件ということもあり、伊勢の置かれる立場が場面場面によって変化していくさまに感情移入してしまいます。偶然の出来事がもたらす不幸が描かれており、ちょっと悲しい思いもする映画です。

どうぞご鑑賞くださいませ。

死の十字路
1956年(昭和31年)/日活/白黒/スタンダード/1時間41分
監督:井上梅次
原作:江戸川乱歩 「十字路」
脚本:渡辺剣次
●上映スケジュール
 6月13日(月)16:30
 6月15日(水)12:00

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神保町シアター
東京都千代田区神田神保町1-23
tel:03-5281-5132
URL:http://www.shogakukan.co.jp/jinbocho-theater

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