映画の街・シネマクラブ

リアルタイムの10代の素顔をここまで描いた作品はあった? 映画「ブリングリング」の中身とは

2013年 11月 13日by  竹内みちまろ
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 実在の窃盗団事件をベースに、アメリカの10代の男女の姿を描くソフィア・コッポラ監督最新作「ブリングリング」(原題:The Bring Ring)が、2013年12月14日から待望の日本公開。待ちきれないファンもいると思うが、期待に答えるだけの作品に仕上がっている。

 まず、舞台は、ハリウッドスターや人気モデルが多数暮らすロサンゼルス郊外の高級住宅地。5人の男女が、お騒がせセレブとして日本でもすっかりおなじみのパリス・ヒルトンをはじめ、オードリナ・パトリッジやミーガン・フォックス、12日に成田空港に到着した来日中のミランダ・カーなど、セレブの家に次々と忍び込み、豪快に、かっぱらいをはたらくというストーリー。

 それだけ聞くと根深い組織的犯罪と思うかもしれないが、なんとこの5人、「セレブの家って、簡単に入れるの?」「シャネルがほしい」「パリスの家に行こう」という軽い言葉から、インターネットの地図検索を駆使し、衛星写真から進入路の目安をつけ、「カギはたぶんマットの下にあるよ」と出かけてしまった。しかも、盗品を身につけたまま自画撮りした写真をフェイスブックにアップして、瞬時に全世界に公開。おまけに、「パリスの家に行った」と言いふらす始末。

 「ブリングリング」とは、“キラキラしたやつら”を意味する。マスコミが窃盗団につけた名前のようだが、撮影のために実際の被害者であるパリス・ヒルトンはロケ場所として自宅を提供し、ゴージャスなクローゼットを披露。

 10月に開催された東京国際映画祭2013で、「ブリングリング」が特別招待作品として上映された。舞台挨拶に登壇したソフィア監督は、実在の事件を調べている中で、「極端な話だ」と驚いたことを明かした。「若者がいたずらをするのは当たり前で、私もやりましたが、ここまでのことをするの? と感じました」「10年前だったら絶対にこんなことはありませんでした」という。「私が育った時代と今の時代がいかに違うのかを描きたかった」というソフィア監督は、劇中に登場するインタビューシーンでのセリフは、実際のブリングリングの少年少女たちが語ったセリフであることを日本のファンに伝えた。

 ほんの悪ふざけのつもりで始めた無謀な冒険がエスカレートし、後戻りできない場所へ追い詰められていく少年と少女たちを、キラキラとまぶしく、そして残酷な影像で焼き付ける。ラストシーンで、ハリーポッターシリーズの優等生エマ・ワトソンが見せる、まさに今を生きる10代少女のリアルタイムの素顔も見逃せない。(竹内みちまろ

→ 映画「ブリングリング」公式サイト

→ ソフィア・コッポラが「ブリング・リング」舞台挨拶、エマ・ワトソン起用の理由を語る

ソフィア・コッポラ監督(東京国際映画祭2013にて、写真:竹内みちまろ)

ソフィア・コッポラ監督(東京国際映画祭2013にて、写真:竹内みちまろ)


 

 

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